発達障碍者の七転八倒記

漢方薬を試したり、施設行ってみたり、それでも無茶やってみたりする人間が時々書くブログ

投薬経験:防風通聖散

元はと言えばまだ漢方なんてよくわからなかった頃、ダイエット薬として飲んでいた。ハル薬局のホームページには、代表的なダイエット漢方のうち、体質に近い漢方を選んでくれるサービスがあるのだが、これに勧められて買った。

つまり、実熱裏証である。ダイエットを始める前は今と体質が逆である。どれだけ不摂生だったのか。

それは兎も角、暫く其れを飲んでいた。下痢もして宿便が取れ、薬味も気にならなかった。麻黄剤であるから仕事も眠くならず楽になった。

しかし、其処で風邪を貰ってしまう。喉が痛み大量の後鼻漏があったため、余りの量にほぼ飲み込んでしまい胃腸にまで支障を来していた。また、胃腸からの侵入で傷寒を起こし、39度の熱にもなった。これが発症してからたった三時間程度の過程である。

その日は早退し、家にて防風通聖散を飲んだ。元はと言えば裏熱を瀉し、解表にも功があるために通聖の名を持つ薬である。多尿に水用便を物ともせず、布団の中ではセルフサウナでひたすら多量の汗をかき、水を兎に角上から入れては以下略と言う塩梅で一晩を過ごした。

 

結果、翌朝の体温は36度。身体も軽く、裏熱は完全に取り去ったと言って良かった。

問題は、津液を散々瀉した結果、そして麻黄の自律神経刺激で痰や鼻水を閉めた結果、鼻喉は更に酷くなってしまっていて、更にその翌日に扁桃炎から再侵入を果たされて40度を超える高熱になった。この時は完全に肺(漢方用語)が侵され、水が全身に散らなくなり痰が止まらず溺れるようになり、最早横向きで伏せる事も適わなくなった。

病院にて抗生剤とムコダインむこなんとかをダブルで処方されたものの、痰の水量を増やす薬なので却って増悪。最早夜は伏せる事も出来ず磨耗消耗の日々を送る事になった。(医者の出す薬の適当さよな。西洋薬くらいまともに出せ)

結局伏せられるようになったのは一週間後であるが、その後も痰は出続けて咳も込み、完治までは一ヶ月を要する事になる。

 

反省としては、先ず裏より先に表の熱を取り去る事が先決だった事例だったかもしれない。

一日目の防風通聖散はセカンドベストくらいかもしれないが、熱が下がったら直ぐに銀翹散か芍薬甘草湯加桔梗と、のどぬーると併用して徹底的な喉の根治に努めるべきであった。一度下がれば耐性が付くだろうと何故か甘く見たのが良くない。そもそもB細胞が免疫を作るまでには三日くらい掛かってしまう。一日で熱を落としても免疫なんて付いているわけも無かった。

 

 ……前回の銀翹散での麻黄剤へのヘタレ方はここから来ているものである。